2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『白鯨』を読む08 テストの答え合わせ

まさに鯨でげす。 『ハムレット』 冒頭の 「鯨という語を含む名文抄」をパラパラと読んでいる。 まだ物語ははじまっていない。 いや、この小説に物語を期待するのは間違いではないかという予感がする。 ていうか、期待なり予感なりを言い出すのすら、まだ早…

『白鯨』を読む07 長距離走者たちの孤独

『きいろいゾウ』を読み終わる。 ジュディ・パドリッツの『空中スキップ』も。 あと、シャロン・モアレムの『迷惑な進化』も、 それから、ディトリックの『石ころの話』もさいごの頁まで到達した。 すこし前におなじタイミングで読み始めた本が 足並みをそろ…

『白鯨』を読む06 最後の物たちの国で

名前は忘れたが、犬を連れた男性に会う。 西加奈子の『きいろいゾウ』を読みすすめている。 おもしろい、だけでなく 思っていたより油断ならない小説で (その油断ならなさこそが「おもしろい」わけだけれど) たとえば文庫本の105頁にある 上のような一文に…

『白鯨』を読む05 スティル・ライフ

というわけで、ツマのすすめで『きいろいゾウ』も読んでいる。 ツマについて、少し書いておこう。 彼女はこれまでの人生で、本とはほとんど無縁に生きてきた人で あるときは 「ノンフィクションが好き」 と言いのけたりするのだけれど ぼくは怖くて 「じゃあ…

『白鯨』を読む04 きいろいゾウ

お風呂に入ろうと思って服を脱いだら、浴槽に茹で上がった蟹が浮いていた。 ひきつづき身辺整理を進めていて まだ『白鯨』を読めていない。 きのうはNHKブックスの『ジンメル・つながりの哲学』を読み終えた。 「社会」ってのは、遠くにあるものじゃなくって…